聴いてもらえるだけで、人は前に進める理由|コーチングで学ぶ“傾聴の力”

「ただ話を聞いてもらえただけなのに、気持ちがスッと軽くなった」
そんな経験、ありませんか?

僕自身、コーチングを学びクライアントとのセッションをする中で気づいたことがあります。
それは――

人は“聴いてもらえる”だけで、前に進めることがある。

アドバイスじゃなくていい。
正解を言ってくれなくていい。
ただ、自分の話を“ちゃんと聞いてくれる人”がいるだけで、
心のモヤモヤが晴れて、一歩が踏み出せることがあるんです。

今回は、僕自身の体験と、コーチングで学んだ「傾聴の力」について、
そして、日常で活かせる“聴く姿勢のコツ”もあわせてお届けします。

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名前:こーせー

元・居酒屋店長 → サーフィン世界一周 → ノマドブロガー(月収100万)→ フリーランス時代に筋トレ大会日本TOP10 → 「体づくりカフェ」起業(7年目)

今は「変わりたくても動けなかった自分」を救った経験を活かして、行動できない人の心に寄り添うコーチングを学びながら、発信しています。

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人は話すことで、自分の中を整理する

「頭がごちゃごちゃして、何から手をつけていいか分からない」
「やりたいことがあるけど、自信がなくて動けない」

そんな時、僕はスマホのメモに書き出したり、信頼できる人に話したりしていました。

そしてある日、ふと思ったんです。

「これ、相手は“何かを言った”わけじゃない。
ただ僕の話を“聞いてくれていただけ”だったな」と。

話すことで、人は「思考を言語化」できる

人は頭の中でモヤモヤしている時、
それが“言葉”として整理されていない状態です。

でも、誰かに話そうとすると――
自然と「自分が何を感じているか」「何を望んでいるか」が言語化されていきます。

「あれ…今、自分で言ってて気づいたんだけど…」
そんな言葉がこぼれたこと、ありませんか?

僕もコーチングの練習で、話を“ただ聞いてもらう”だけの時間に、
「こんなふうに思ってたんだ…」と驚くことが何度もありました。

聞いてもらうことは、“気づきを引き出すスイッチ”なんです。

僕が“ただ聞いてもらった”だけで前に進めた経験

僕は昔から、

  • 「人に弱音を吐くのは甘えなんじゃないか」
  • 「ちゃんと答えを持ってないと話しちゃいけない」

そんな思い込みを持っていました。

だから、しんどいときほど、ひとりで抱えて、
誰にも言えずにフリーズしてしまうことが多かったんです。

「信頼するコーチ」と話してみたら…

ある時、信頼しているコーチに、ふと「最近ちょっとしんどくて…」と話してみました。
すると、その人は驚くほどなにも言いませんでした(笑)

アドバイスも、解決策も、ポジティブな励ましもなし。
ただ、うなずいて、「うん、それはつらかったですね」と返してくれるだけ。

なのに――。

気づいたら、自分でも驚くほどポロポロと話していたんです。

話しながら気づいた「本当の気持ち」

そのとき、僕の口から出てきたのは、

  • 「本当はもっと自由に生きたいんです」
  • 「カフェ事業がうまくいっていなんですよね」
  • 「ずっと誰かの目を気にしてたのかも…」

そんな、自分の“本音”でした。

人は「聞いてもらえる」だけで、自分の中に答えを見つける

コーチングでも始めに学ぶことですが、【人の悩みの答えはその人の中にあるもの】とされています。

なのでアドバイスや解決策じゃなくて、ただ“安心して話せる場所”があれば、それで十分な時もあるんです。

僕も信頼するコーチにコーチングしてもらって、自分で答えを見つけ、実行して解決していきました。

僕が行動できた背景はこちらの記事にもまとめています

関連記事⇒行動できなかった僕が変われた5つのきっかけ|動けない自分を責めていた頃の話

「聴く」ことの本質とは?(アドバイスはいらない)

多くの人が、「聴く=アドバイスすること」だと思いがちです。

でも実は、コーチング的に言うと、基本的にアドバイスはしてはいけません。

リチャード・ネルソン=ジョーンズ(2014)は、聞くことと聴くことの違いを認識するべきだと述べています。聞くことは音を受け止め、その意味を解釈することであり、聴くことは音の意味を正確に理解することです。

参考サイト:アクティブリスニング:共感的な会話の技術

まず相手が求めているのは“解決”じゃなく“共感”

たとえば誰かが、

  • 「最近しんどくて…」
  • 「なかなかやる気が出なくて…」

と話し始めたとき、すぐに「こうしたら?」「それって〇〇が原因じゃない?」と返したくなるかもしれません。

でも、その瞬間、相手の気持ちは“聞いてもらえなかった”と感じてしまうことがあります。

聞いてほしいときに欲しいのは、“自分の気持ちに寄り添ってくれること”

  • 「そう思うよね」
  • 「それはつらかったね」
  • 「うんうん、わかるよ」

そんな、ただそばにいてくれるような言葉や態度が、人を安心させ、心を開かせる力を持っています。

僕自身、昔はすぐアドバイスをしてしまうタイプでした。
でも、コーチングを学ぶ中で、

「アドバイスを求められていない時にアドバイスをすることは、
相手の気持ちのスペースに土足で入るようなもの」

という言葉にハッとさせられました。

本当に“聴く”とは、アドバイスよりも「信じて見守る」こと

  • 相手の中にある答えを信じて、
  • 言葉にしてくれるのを、じっくり待つ。
  • 必要なときに、そっと問いを添えるだけ。

そんな“聴く姿勢”が、結果的に一番人を動かします。

聴くことで起こる3つの変化(安心/気づき/信頼)

「聴く」って、ただ黙って相づちを打つだけの行為に思えるかもしれません。
でも実は、人に話を“ちゃんと聞いてもらう”ことで起こる変化は、ものすごく大きいんです。

① 安心|「否定されない」という感覚が、心を開く

  • 批判されない
  • ジャッジされない
  • 否定されない

この“安全基地”のような空気があるだけで、
話す側の心は自然とほどけていきます。

② 気づき|言葉にした瞬間に「自分で気づく」ことがある

「聞いてもらう=アドバイスされる」ではありません。
自分の話を自分の耳で聞いて、はじめて気づくことがある。

これはコーチングの現場でもよく起きることで、
「ただ話してただけなのに、答えが出ました」という現象は日常茶飯事です。

③ 信頼|「聞いてくれる人」=「信じられる人」になる

何を言ってくれるかよりも、
“聞いてくれる人”かどうかで、信頼の土台が築かれていきます。

これは、仕事でも、家族でも、友人でも同じ。

自分を信じる感覚を育てるために、この記事もおすすめです

関連記事⇒自己肯定感が低い人ほど、実は変われる理由|自分を責めがちなあなたへ

今すぐできる“聴く姿勢”のコツ3つ

ここでは、聴く姿勢のコツを3つ紹介します。

1. 相手の話を「遮らない」

話の途中でアドバイスしたくなったり、
「それ、分かる!」とすぐにかぶせたくなること、ありますよね。

でも、それって相手の“思考の流れ”を断ち切ってしまうことがあるんです。

口を挟まずに“聴き切る”ことが大事。

2. まずは「共感のうなずき」と「短い相づち」だけでいい

  • 「うんうん」
  • 「それは大変だったね」
  • 「そう思ったんだね」

それだけで、話している人は安心します。

気持ちを受け止めてもらえた感覚が、何倍も大事です。

3. 「沈黙」を怖がらない

沈黙は、相手が考えている時間、気持ちを整えている時間です。

その沈黙も含めて、相手のペースを尊重すること。
それが、本当の“聴く姿勢”です。

聴くときに“問い”を添えると、より深い気づきが生まれます

関連記事⇒「問い」で人は動く。セルフコーチングの魔法の質問7選|心がモヤモヤした時に効く言葉

まとめ|聞いてもらえるだけで、人は軽くなれる

人は、アドバイスや正解を求めているように見えて、
ほんとうはただ――

「ちゃんと話を聞いてくれる誰か」を必要としている。

僕自身、「ただ聞いてもらえたこと」で救われた経験が何度もあります。
話すうちに心が整い、「ちょっと動いてみようかな」と思えたことが、何度もありました。

聞くことでできること

  • 相手を変えることはできなくても
  • 問題を解決できなくても
  • 元気にさせてあげられなくても

「ここなら話しても大丈夫」そう思える“場”をつくることはできる。

僕は今、その力を“コーチング”という形で学んでいます。
でも、特別な資格や知識がなくても、
“聴くこと”は誰にでもできる、スキルです。

もし、あなたの周りにもモヤモヤしている誰かがいたら、
ただ、耳を傾けてあげてください。

この記事が、“誰かの話をちゃんと聴いてみよう”と思えるきっかけになったら、嬉しいです。

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こーせー(中森康成)ライフスタイル起業家
元・居酒屋店長 → サーフィン世界一周 → ノマドブロガー(月収100万) → フリーランス時代に筋トレ大会日本TOP10 → 「体づくりカフェ」起業(7年目) 今は「変わりたくても動けなかった自分」を救った経験を活かして、 行動できない人の心に寄り添うコーチングを学びながら、発信しています。
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